はじめのいっぽ

 初対面で「たかと」と読まれることも多い僕の名前は、崇斗と書いて「しゅうと」と読む。名前の由来はバスケットボールのシュートから来ていて、やっぱり僕の人生の大半もバスケットボールが占めている。好きなNBAチームはボストン・セルティックスで、今一番好きな選手はジェイソン・テイタム。少し前だとレイジョン・ロンドやレイ・アレン、コービー・ブライアントが好きだった。アメリカ留学にボストンの街を選んだのも、セルティックスが好きだったからに他ならない。

 それ以外のスポーツに興味を持つことはそれほどなかったが、最近はルームメイトの影響でイングランドのサッカーを見るようになった。長谷部誠選手の「心を整える」は中学生の時に初めて読んでから自分のバイブルブックになった。アメリカに来てからは全く上達しないスケボーでたまに遊ぶ。22インチペニーボードを移動手段として使えるくらいで、チックタックとなんちゃってオーリー以外のトリックは何もできない。

 格闘技をたまに見ることがあって、那須川天心と朝倉兄弟しか知らないミーハーだが、拳を交わす闘いからは他の競技にはないエネルギーをもらう。野球のルールは詳しくないが、イチローさんをとても尊敬しているし、北海道民としてダルビッシュ投手と大谷選手を応援している。雪国出身として恥じない程度にできるのはスキーくらいで、スノーボードやスケートはやったことがない。

 生まれ故郷は北海道網走市。有名なものといったら網走刑務所以外にはすぐに思いつかない。本当に小さい頃までしか網走にいなかったから当時の記憶は全くない。2歳か3歳ですぐ隣の北見市に引っ越して、15歳までをそこで過ごした。平昌五輪の「そだねージャパン」の活躍で一時期話題になった北見市をご存知だろうか。カーリング女子がもぐもぐタイムに食べていた赤いサイロはやっぱり美味しいので、北見を訪れたときにはぜひお土産におすすめしたい。

 他に何かあるとすれば、トリトン寿司が北見の誇りであること、それ以外に何があるかすぐに思い出せないが、地元が北見でよかったなあと思っている。地元特有の匂いは誰しもが感じるのだろうか。北見を離れてから数年が経つが、毎度帰省するたびにあの独特の匂いが鼻腔を掠める。ちなみにハッカオイルという北見の名産品も独特の匂いで有名だ。とにかく僕は次の帰省が待ち遠しくてしょうがない。

 マサチューセッツに来たのは去年の6月だったので、もうすぐで1年が経とうとしている。最初の6ヶ月はカレッジに入学するための準備としてボストンの語学学校に通った。去年の12月にそのカリキュラムを終了し、今年の1月からはいよいよカレッジでの勉強が始まった。卒業と同時に、ホストファミリーの方々に別れを告げ、ボストン市内にアパートメントを借りて生活している。

 ルームメイトが二人いて、一人は台湾人で、もう一人は同じカレッジに通う日本人。語学学校が同じで、偶然同じカレッジに進学することがわかって、だったら一緒にルームシェアをしようということになった。同じ境遇で頑張る仲間が近くにいるのは心強い。入学手続きと同時進行だったアパート契約にはかなり手こずってカレッジ入学前はバタバタしたが、経験値としてははぐれメタル並みに豊富だった。

 小さい頃からゲームとは無縁の生活だったので、ゲームの種類というとドラクエやポケモンくらいしか知らない。友達数人で集まった時によくWiiで遊んだ方は多いと思うが、大乱闘やマリオカートは大の苦手だ。コントローラーの操作に慣れてきた頃には友達はもう飽きているので一向に上達しない。携帯ゲームでいうとにゃんこ大戦争が一番面白いと思ってしまうほどのゲーム音痴だ。

 テレビはあまりに見ずに、ミニカーやプラレール、積み木やレゴブロックにはかなりの時間を費やした。小さい頃から絵本に育てられたので、読書は今でも趣味の一つだし、映画を見るのが大好きだ。絵を描くのも好きだが、そんなに上手ではない。工作が得意だったので、段ボールやセロハンテープが宝物だった。小学生の時に覚えた将棋、コマの動かし方に毛が生えた程度ではあるが、対局を楽しめるくらいには指せる。

 楽しめることといえば、この自粛期間でかなり減ってしまった。やっとカレッジに入学できたと思ったら、パンデミックはアメリカにも広がり、全ての授業がオンラインへと押しやられた。まだ誰とも仲良くなっていないのに、このまま一人で勉強していかなくてはならない。自粛期間終了の目処は立たないが、そんなに下を向いてもいられない。家にいる時間に何かできることはないかと探した結果、このブログを開設するに至った。

 まだどんなことを書いていこうかは決まっていないけど、これまでの留学がどうだったか、アメリカでの生活がどうだとか、思いついたことを適当に書いていくと思う。少しずつサイトのデザインを工夫して、日記みたいに書いてみて、ある程度続けられたら公開してみてようかな、と思っている。きっと自分について書く機会はこれからたくさんあると思うので、今回の自己紹介はこれくらいに。

 読んでくれた人ありがとう。

“To begin is half the work.” 始めてしまえば半分終えたも同然という意味のギリシアの名言。確かにそうだなあと思う。何事も始めるまでが結構大変だったり、あるいは重要だったりする。エッセイを書く時だって書き出すまでに時間がかかるし、Thesisはその後の内容を示すものではならない。そういえば、このブログもずっとやりたかったのに、始めるまでが長かった。思ったことはすぐに行動に移せるようになりたいね。

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